Title: | 仕事や働き方に対するZ世代の考えを探る |
Updated: | 2023/09/11 |
Category: | 社会・経済 |
Areas: | 米国 |
仕事や働き方に対するZ世代の考えを探る
米国の労働市場はCOVID-19パンデミック以降、急速に変わりつつある。「大退職(Great Resignation)」や「静かな退職(Quiet Quitting)」という言葉が流行り、2022年末からはテック企業を中心とした大規模な人員削減が次々と行われた。本稿は、パンデミック以後、米国労働市場の変化とその中心にあるZ世代の労働に対する考えを探った。
Z世代は、2007年から2009年まで続いた世界金融危機下で育ち、社会に進出する際にはCOVID-19パンデミック、インフレーション、大量解雇といった様々な不確実性に直面していた。そのため、内面には、仕事や経済面での不安を多く抱え、安定した生活を送るために苦労しながら、孤軍奮闘していた。安定というのは、彼らにとって非常に重要な価値となっており、安定した生活のために副業や転職が活発であった。Z世代であるため、他の世代とは異なる独特な特徴があるというより、与えられた社会・経済環境の中で自分の望む人生を生きるために、熾烈に生きていると考えられる。