KDDI総合研究所叢書 発刊のお知らせ
「OTT産業をめぐる政策分析ーネット中立性、個人情報、メディア-」
書籍情報 | |
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単行本(ハードカバー) | 240ページ |
出版社 | 勁草書房 |
ISBN-10 | 4326504439 |
ISBN-13 | 978-4326504435 |
発売日 | 2018/1/16 |
著者・内容紹介・目次
【著者】
実積 寿也 中央大学 総合政策学部 教授
春日 教則 甲南大学 経済学部 教授
宍倉 学 長崎大学 経済学部 教授
中村 彰宏 横浜市立大学 大学院国際マネジメント研究科 教授
高口 鉄平 静岡大学 学術院情報学領域 准教授
【内容紹介】
OTT産業の発展は、直接の受益者であるわれわれの日常生活のみならず、ブロードバンドエコシステムの構造、一国の産業構造や社会構造、さらには国際的な分業システムにも大きなインパクトを与えうる。本書は、日本の政府と産業界がこうした課題にどう対処すべきかという問題意識を背景に、政策提言のための基礎的知見を示す。
【目次】
はしがき
総論 新しい情報通信エコシステムの出現
1 新技術と産業政策
2 情報通信エコシステムの変化
3 本書の構成
第I部 OTT産業成立の前提条件
第1章 ネットワーク中立性とOTT産業
1.1 はじめに
1.2 ネットワーク中立性「問題」とその変質
1.3 ゼロレーティング
1.4 ゼロレーティングとネットワーク中立性
1.5 まとめ
第2章 OTT音声通話サービスの可能性
2.1 はじめに
2.2 わが国市場での位置づけ
2.3 経験財と参入障壁
2.4 推計モデル
2.5 推計結果とWTP
2.6 OTT音声通話サービスと政策介入
第3章 OTTを駆動するパーソナルデータの制度動向と課題
3.1 はじめに
3.2 パーソナルデータの利活用推進を目指す制度設計
3.3 個人情報の利活用に向けた動向
3.4 データ流通環境の整備
3.5 パーソナルデータの利活用と競争
3.6 パーソナルデータの利活用における課題
第4章 パーソナルデータ利活用と個人の価値認識
4.1 はじめに
4.2 これまでの漏えい事例と先行研究
4.3 分析①:漏えいする情報と賠償額の関係性の分析
4.4 分析②:漏えい時の感情と価値認識の関係性分析
4.5 まとめ
第II部 メディア市場とOTT
第5章 伝統的メディア市場への影響
5.1 はじめに
5.2 顕在化してきた課題
5.3 動画視聴サービス共通の問題
5.4 おわりに
第6章 視聴に関する時間制約と視聴者行動
6.1 はじめに
6.2 テレビ放送の視聴形態
6.3 視聴者行動分析の捉え方
6.4 放送時間帯における時間制約と視聴者行動
6.5 タイムシフト視聴に関する分析
6.6 おわりに
第7章 メディアの影響力
7.1 はじめに
7.2 消費者行動に与える影響
7.3 投資家行動に与える影響
7.4 広告主の市場環境に与える影響
7.5 メディア市場に与える影響
7.6 おわりに
第8章 メディア市場の特性――広告効果と広告への抵抗感
8.1 はじめに
8.2 情報財,コンテンツ,広告
8.3 市場環境および技術変化の影響
8.4 広告とコンテンツの境界
8.5 広告効果と広告への抵抗感の関係
8.6 二面市場――コンテンツ市場と広告市場
8.7 コンテンツ利用と広告回避に対する支払意思
8.8 実証分析
8.9 まとめ
結語
参考文献
付録 アンケート調査の概要
索引
著者略歴