女子マラソン界から考えるオーバー30アスリートのポテンシャル
2023年10月、パリ五輪の日本代表選手の座をかけたマラソングランドチャンピオンシップが開催された。女子の部では、18名のランナーが完走し、その平均年齢は28歳だった。また興味深いことに、入賞した上位8名のランナーは、そろって20代で30歳を超えた者はいなかった。
研究員がひも解く未来
女子マラソン界から考えるオーバー30アスリートのポテンシャル
2023年10月、パリ五輪の日本代表選手の座をかけたマラソングランドチャンピオンシップが開催された。女子の部では、18名のランナーが完走し、その平均年齢は28歳だった。また興味深いことに、入賞した上位8名のランナーは、そろって20代で30歳を超えた者はいなかった。
総合格闘技界の水抜き事情から考える健康とハイパフォーマンスの妥協と協力
総合格闘技界の水抜き事情が健康リスクや勝敗を左右するカギとして議論を呼んでいる。そこで今回は、水抜きに関する研究や事例をたどりながら、スポーツ興行における健康とハイパフォーマンスといった複雑な争点を共存させるための工夫を考えていきたい。
今月、世界陸上選手権大会(世界陸上)がハンガリーの首都ブダペストで開催される。9日間の大会日程のうち、42.195kmを走るマラソンは、女子が8日目、男子が最終日に行われる。日本からは、男女各3名の代表選手が出場予定だ。
最近、筆者は『ウェアラブルデバイスを使った睡眠改善法』という調査レポートを執筆した。レポートでは、一般の健康愛好家に向けて、睡眠時間の目安や、睡眠と生活習慣との関係などを考察した。ここでは、調査レポートを振り返りながら、ちょっと特殊なアスリートの睡眠事情に迫ってみたい。
チャンピオンスポーツの世界で頂点に立てる者は限られている。反面、その世界で頂点に立ち続けるレジェンドもいる。今回は、五輪の舞台で世界最高峰であり続けた持久系アスリートのトレーニングの負荷を報告した論文を眺めていく。レジェンドたちは、どのようなトレーニングをすることで、その領域にたどり着いたのだろうか。また、その頂に立ち続けるために、どんな工夫を施していたのだろうか。
身体を動かすこと(身体活動)は、様々な病気の予防に貢献する。また、最近では、たとえ十分な身体活動があっても、座りがちな時間が多いと健康に悪影響を及ぼすことも分かってきた。 本コラムでは、日頃激しい練習を行っているアスリートも意外と座りがちな事実を紹介する。その上で、アスリートは日常生活をどのように過ごすべきなのか、スポーツ科学者の立場から私見を述べる。
スマートフォンとSNSが普及した今日では、アスリート自身がSNSを活用してメディアやファンに直接情報を届けることが当たり前になってきた。ファンとの交流、自分自身のブランディング、試合等の集客など、SNSを駆使するアスリートも少なくない。もちろん、いいことばかりではなく、誹謗中傷など、リスクもないわけではない。科学者であり、かつ、アスリートと接する機会も多い筆者としては、アスリートにとって競技に支障を与えないSNSとの付き合い方とはどのようなものなのか、考えてみたい。