AppleのARヘッドセットは2022年


AppleのARヘッドセットが出るのは2022年になりそうだ。

The Informationによると、Appleは10月に本社においてAR開発チームのメンバーを対象にした社内会議を開き、ARプロジェクトを統括するマイク・ロックウェル副社長や他の幹部がAR製品のデザイン、機能、スケジュール等を説明した。

その中で、ARヘッドセットを2022年に、ARメガネを2023年にリリースすることを明らかにした。これまでの噂ではARヘッドセットが2020年に出るはずだったので、計画の後ろ倒しとなる。

2022年に出るヘッドセット(コードネームは「N301」)はARとVRのハイブリッド型で、形はOculus Questに似ているがもっと洒落ているとのことだ。

Oculus Quest(Oculusのホームページより)

ヘッドセット本体の外側にカメラがいくつか付いており、それを通して現実世界を見たり動き回ったりすることとなる。本体は布や軽い素材を多用して長時間装着用に快適性を保つ。

一方、ARメガネ(コードネームは「N421」)の方はヘッドセットよりも技術的に難しいので、もっと時間を要する。

メガネは1日中装着することを想定している。現時点での試作品は高価なサングラスといった外形で、フレームはバッテリーやチップを収納するため太めになっている。

メガネ用のレンズとしては、普段は無色透明だがARの使用中には黒くなるようなものを使用することを検討している。これはARを使用中であることを周囲に知らせて注意喚起する方法にもなる。

Appleは既に、仮想物体を現実世界と重ねるときに見やすくするために自動的にレンズの色を変えるという技術の特許を申請している。

Appleの上層部は、ARメガネが後々改良されて10年以内くらいにはiPhoneに取って代わると考えているとのことだ。

さらに注目すべきは、この社内会議が1,000人収容可能なスティーブ・ジョブズ・シアターで行われ、ほとんど満席になったこと。AR/VRプロジェクトに関わる社員がそんなに多い(2018年末で約1,200人と見込まれている)ということだ。

Appleが計画中の製品の情報を一度にこれほど多くの人数を前に説明するのは珍しい。また、計画中のプロジェクトの情報が漏れるのも珍しい。

会議中はもちろん撮影は一切禁止。出席者は各自のiPhoneに開封防止措置を施して封印し、両面のカメラが使えない状態となった。

ただ、記憶に留めた内容を封印することは難しい。