T-MobileがiPhone 6の勝者


Slice Intelligenceによると、iPhone 6と6 PlusのAppleストアを除く予約台数で、T-Mobileが20%という好成績を収めた。

予約開始直後の9月12日から14日の間の全キャリアの予約台数のうち、T-MobileはiPhone 6で19%、iPhone 6 Plusでは20.1%を占めた。

Slice Intelligenceのレポートより
Slice Intelligenceのレポートより

他社ではAT&Tが一番多く、iPhone 6で47.4%、iPhone 6 Plusで53.8%。VerizonはiPhone 6で28.5%、iPhone 6 Plusでは21.2%だった。

何だ、他社の方がいいではないかと思うかもしれないが、T-Mobileとしては上々の結果だ。

T-Mobileの現状のiPhoneユーザのシェアが16%ということからすれば上出来だと言えるし、さらにT-Mobileは予約開始時点で受付システムが故障し、12日は終日JUMP!契約者からの予約受付ができなかったという事情がある。それでも20%を確保したというのは予想外の好結果だ。

Slice IntelligenceのチーフデータオフィサーのKanishka Agarwal氏は、「Appleを別とすれば、iPhone 6の大きな勝者はT-Mobileだ」と言い切る。

注目すべきは予約したユーザのうち、iPhone 5sからの機種変更が3分の1を占めること。その大半のユーザが2年契約の途中だったはずが、T-Mobileの乗換えプロモーションが奏功していると想定される。

iPhone 6/6 Plusに機種変更したユーザの旧端末の機種別内訳ではiPhone 5が36%、iPhone 5sが33%、iPhone 4Sが9%、iPhone 4が4%、iPhone 5cは3%、というわけで、85%がiPhoneだった。

iPhone 5cからiPhone 6への機種変更が極めて少ない。TmoNewsはこの理由を、iPhone 5cのユーザはよほどiPhone 5cが気に入っているか、そもそもiPhone 5cのユーザ数が極めて少ないかのどちらかだとしているが、さらにiPhone 5cのユーザはそれほどハイエンドモデルに興味がない、すなわち新機種にすぐに飛びつくような人たちではないことも作用しているのではないか。

なお、Slice Intelligenceはオンラインショッピング会社Sliceの情報分析事業子会社で、Sliceは楽天の完全子会社だ。