カテゴリー:ライフスタイル

なぜ金沢21世紀美術館は国内トップクラスの集客力があるのか〜美術館の定石の逆を攻めて大成功

なぜ金沢21世紀美術館は国内トップクラスの集客力があるのか〜美術館の定石の逆を攻めて大成功

ライフスタイル, 沖賢太郎

以下は2019年における国内ミュージアムの来場者数ランキングだ。1位 国立科学博物館 273万人 2位 東京国立博物館 258万人 3位 金沢21世紀美術館 233万人 4位 国立新美術館 184万人 東京の国立ミュージアムに混じって、金沢21世紀美術館(以下「21美」)という地方の市立美術館がランクインしていることに驚く。同館は2015年のこのランキングでは首位を、そして世界的に新型コロナに見舞われた2020年においても2位を獲得しており、トップ3圏内の常連となっている。

アートとAI(後編)〜AIは脅威にあらず、アーティストがAIを使いこなすようになる

アートとAI(後編)〜AIは脅威にあらず、アーティストがAIを使いこなすようになる

テック, ライフスタイル, 沖賢太郎

前回のコラムでは、当面はAIがアーティストの脅威にはならないであろうことを、ファクトを基に考えた。一方で、アーティストがコンセプトを作り、それを表現するためにAIを活用するケースが少しずつ出てきている。それらは、AIを使っている点では、前回紹介したMidjourneyの作品と同じだが、提示したいコンセプトのための表現手段としてAIを使っているところが大きく異なる。アートワールドに食い込んでいけるのは、このようなAIの使い方ではないだろうか。今回はこのあたりに着目したい。

アートとAI(前編)〜AIはアーティストにとって脅威にはならない

アートとAI(前編)〜AIはアーティストにとって脅威にはならない

テック, ライフスタイル, 沖賢太郎

2022年8月、米コロラド州で開催されたアートコンテストのデジタルアーツ部門で、画像生成AI「Midjourney」が作成した作品が優勝に選ばれた。この作品を出品したジェイソン・アレン氏は、ボードゲーム会社の社長であり、アーティストではない。この出来事を受けて、SNSでは「AIを使えば、誰でもアート作品を作れようになった」、「アーティストが不要になる」、「アートの概念が根本から変わる」などのコメントが飛び交った。アレン氏本人も、受賞後にニューヨークタイムズの取材に対して「アートは死んだ。もう終わった。AIが勝ち、人間は負けたんだ。」と言い放っている。 果たしてそうなのか?AIはアーティストを脅かす存在なのか?今回はこれを考える。

体験型アートによる新しいお金の流れ〜チームラボがアートワールドのタブーをひっくり返した

体験型アートによる新しいお金の流れ〜チームラボがアートワールドのタブーをひっくり返した

テック, ライフスタイル, 沖賢太郎

前回に引き続きチームラボの話だ。前回は、チームラボの体験型デジタルアートが、どのようにアートワールドで評価を得てきたのかをまとめた。実はチームラボによる革新は他にもある。アートの新しいお金の流れを作ったのだ。スープストックトーキョーなどを立ち上げた連続起業家であり、アートコレクターでもある遠山正道氏はこう評する。 「チームラボはアートにおける新しいお金の流れを作った。

チームラボはなぜ世界で認められたのか〜体験型デジタルアートの源流を探る

チームラボはなぜ世界で認められたのか〜体験型デジタルアートの源流を探る

テック, ライフスタイル, 沖賢太郎

「時代を大きく変えたシリコンバレーのIT起業家たちは全員と言っていいくらいチームラボの作品を持っています」(チームラボ代表 猪子寿之氏) 世界を動かしているシリコンバレーの起業家たちはチームラボを愛好している。チームラボの作品を求めているのは個人コレクターだけではない。世界のミュージアムもチームラボの作品を所蔵し始めている。また、チームラボには世界各国からデジタルアート展のオファーが舞い込み、さらにはデジタルアートミュージアム「ボーダレス」展でギネス記録を更新するくらいの人を集めた。世界がチームラボを求めているのだ。

鑑賞から体験へ〜デジタルアート体験が若者たちを集める

鑑賞から体験へ〜デジタルアート体験が若者たちを集める

テック, ライフスタイル, 沖賢太郎

世界中でデジタルアート展を開催するチームラボが2019年にある偉業をとげた。東京開催の「ボーダレス」展の年間動員数(約220万人)が、単独アーティストのミュージアムとしては世界最多となりギネス世界記録を更新したのだ。ちなみにそれまでのトップ3は、オランダのゴッホ美術館(年間来館者数:約213万人)、スペインのピカソ美術館(同:約107万人)、スペインのダリ美術館(同:約82万人)だ。これらに勝ったのだ。スゴすぎる。

日本ワインが醸すサスティナブルで新しい価値  ~生産者とボランティアが育むつながりとウェルビーイング~

日本ワインが醸すサスティナブルで新しい価値 ~生産者とボランティアが育むつながりとウェルビーイング~

ライフスタイル, 環境, 飯生信子

「あ、おいしい」。試飲会付きワインセミナーで日本のワイン生産者の講演を聴講し、おいしいワインをいただきました。このことをきっかけに、日本のワイン産業を調査してみました。すると産業を後押しする基準づくりや拘りを持つ生産者と彼らをサポートするボランティアの存在があり、「日本ワイン」がESG的にもユニークな産業モデルになる可能性を感じました。 「日本ワイン」とわざわざ括弧で括ったのは意味があります。ワインは税法上シードル等と同じ「果実酒」として扱われますが、ラベル表示に関しては基準が定められています。

誠実なサブスクを〜サブスクを提供する全ての企業に必要な変化

誠実なサブスクを〜サブスクを提供する全ての企業に必要な変化

ライフスタイル, 沖賢太郎

「サブスクビジネスでは、寝ている虎は起こしてはいけません(休眠会員はそっとしておいて、そのまま儲け続けましょう)」(某コンサル企業日本法人代表) これは2018年に開催された企業向けセミナーでのサブスクの専門家による発言だ。当時は特に問題にならなかったが、今なら炎上するかもしれない。 サブスク(サブスクリプション)とは、ユーザーが月額制でサービスを利用する形態のビジネスだ。

睡眠が改善する「ながら」聴き〜音声コンテンツとウェルビーイング

睡眠が改善する「ながら」聴き〜音声コンテンツとウェルビーイング

ライフスタイル, 沖賢太郎

前回のコラムでは、忙しい日々の中で「ながら」聴きができる音声コンテンツが伸びているという話をした。音声コンテンツは生活の中の色々な「ながら」領域に浸透しつつあるが、その波は睡眠領域にも及ぶ。今、寝ながら聴く入眠のための音声コンテンツが世界中で支持を集めている。注目すべきは、単に寝るときに聴かせるだけではなく、ちゃんと現代人の睡眠に関する悩みを解決しているところだ。