AT&Tも人員削減に走る


T-Mobileに続いてAT&Tも人員削減を進める計画を明らかにした。

AT&Tは工事担当者、事務職など、3,400人以上を数週間以内に削減することを通信労組(CWA)に通知した、とCWAが6月16日に発表した。

さらにAT&TとCricketのケータイショップ250か所以上を恒久的に閉鎖する計画も明らかにした。これによりリテール部門の約1,300人の雇用が影響を受ける。この分は上記の3,400人には含まれていないが、多くは他の部署に回すなどして雇用の維持を図るとしている。

今回の人員削減の理由としては、新型コロナの影響もあるが、その他にも、T-MobileとSprintが合併して競争が4社から3社の体制になったことや、従来型サービスの需要が減っていることも挙げている。

人員削減の理由にT-MobileとSprintの合併も含めるとは、あまり感心しない。

従来型サービスに関しては、開始時に工事担当者が顧客宅内で設置工事をする必要があったが、最近はそのような工事が不要のサービスが増えているという背景があるものと見られる。

ケータイショップは新型コロナの影響で既に一時的に閉鎖されているが、多くのショップがそのまま再開されないことになる。

AT&Tのランドール・スティーブンソンCEOは、3月にはCNNのインタビューの中で、この新型コロナ感染拡大の危機を「戦時」と称して、戦時下で従業員や顧客を守るために国の支援がますます必要になっていると述べていた。

これを受けて、CWAのクリス・シェルトン議長は、もし戦時下で経済を回し続けるために戦おうとしているのなら、なぜ戦力を縮小するようなことをするのか、人員削減に走るより経済回復をリードすべきだ、と厳しく批判している。

自らの退職金は返上してでも従業員を守るという考えはないようだ。