Google Glassが差別の歴史を飾る

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ケーブルテレビの「コメディ・セントラル」というチャンネルの「ザ・デイリー・ショー」という番組で、Google Glassを取り上げた1コマが放映された。アメリカの差別の歴史の1ページを飾るという筋書きだ。

アメリカの歴史は差別との闘いの歴史でもある。これまで差別の撲滅のために多大な努力がなされてきたが、未だに不当な差別を受けている人たちがいる。Glass装着者たちだ。

実際に差別の被害に遭って番組に出演したKyle Russel氏がTechCrunchで番組制作の裏事情を伝えている。

6人の被害者がホテルの小会議室に集められて4時間近くインタビューを受けた。プロデューサーから渡された何ページにもわたる質問項目に対して、1人ずつ代わる代わる答えた様子が撮影され、それが最終的に5分弱の映像に編集された。タイトルは『Glass Half Empty』。

Glassを装着していたというだけの理由でレストランやバーで入店を拒否され、コーヒーショップから出て行けと言われ、襲われてGlassを奪われたりもする。これは「ヘイトクライム」だと参加者の1人が言う。

Glassが人々の反感を買うのは、Glassを向けられた人が「撮影されている」と思い込んでプライバシーを侵害されていると感じることが大きな原因だとの専門家の意見も紹介される。実際には撮影していないこともあるが、本当に撮影していることもある。

Glassのメリットについて、参加者が「ケータイでできることが目の前でできる」、「下を向かなくても操作できる」、「スマをのようにポケットから出してロックを解除してアプリを起動させて、などの面倒がない」などと説明するが、どうも説得力が弱い。

別の参加者が、最大のメリットは「人間と現実社会の間のインターフェイスを提供すること」と答えるが、司会者が「人間と現実社会の間のインターフェイスは通常『目』と呼ばれる」と反論し、聴衆が拍手喝采する。

最後には司会者が実際に使って試してみることになる。一式1,500ドルというのはあまりにも高過ぎるので、司会者が自分で作った不格好な「Glass」を装着して街を歩いてみた。実際にひどい目に遭い、被害者の苦痛を思い知る。

Glass Half Emptyの映像より
『Glass Half Empty』の映像より

「Glass装着者たちは毎日この現実を背負って生きていかなければならない。Glassを外さないかぎり」と番組は締めくくられる。

この種の番組では参加者の発言が一部だけ採用されて、参加者の意図しない内容に作り上げられるということがよくあるが、今回はそういうことはなかったようだ。

このパロディが投げかけるGlassに対する否定的なメッセージに対しては、今のところ誰も反論ができないのが現状だ。

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