噂によると、Samsungの次期主力スマホ「Galaxy S8」ではiPhone 7を見倣ってヘッドフォンジャックがなくなるらしい。
これは「ユーザに敵対的で愚劣なアイデア」とThe Vergeのジャーナリストが酷評している。
ヘッドフォンジャックの廃止についてはAppleがiPhone 7で初めて実施し、勇気ある行為として世間を驚かせた。
これはそれなりに批判も浴びたが、ユーザにとってそれほど大きな問題とは受け止められていない様子であり、購入意欲を削ぐほどではなかったと判断して、Samsungも追随することにしたようだ。
Appleの場合はヘッドフォンジャックをなくしてLightningポートに一本化したが、Samsungの場合はUSB-Cポートに一本化するようだ。
一般的に考えれば、「AppleがやっているんだからSamsungがやったっていいじゃないか」ということになるのだろうが、「悪いものは悪い」とThe Vergeが言い切る。
ヘッドフォンジャックが廃止されると、ユーザとしてはアダプタを購入して今までのイヤフォンを使い続けるか、対応するイヤフォンを新たに購入しなければならない。
充電しながらイヤフォンを使うためにはさらに別のアダプタが必要となり、アダプタの「タンデム接続」という馬鹿げたことも起こりうる。
さらに今までヘッドフォンジャックに挿入して使っていた他の機器についても対応を迫られる。アダプタで対応するにしても、iOSとAndroidで別のものを用意しなければならない。
なんだかんだで結局コスト高になり、そのしわ寄せは全部ユーザに行く。ユーザにとって、それだけの負担をすることにより得られるメリットは何か。
iPhone 7でヘッドフォンジャックが廃止されると発表される前からこの問題を提起してきたが、今のところAppleからは明確な答えが示されていない。
ましてSamsungから何か答えが示されるとはとても思えない、と悲観的だ。
そして同記事は「ただ、ドングル会社を立ち上げるにはいいタイミングだ」と締めくくっている。
そう言えば、Appleで急成長している製品カテゴリーがドングル(アダプタ)だという面白い情報がある。ExtremeTechが「Appleは今やドングル会社だ」と指摘し、ドングル会社がついでにスマホやコンピュータも作っているようなものだと述べている。
ヘッドフォンジャック廃止でドングル事業はますます商売繁盛が期待される。
Samsungもこれにあやかろうとしている。