Google PixelがiPhoneに圧勝


Googleのスマホ「Pixel」がブラックフライデーセールでiPhoneに圧勝した、との調査結果をForbesなどが報じた。

元になったデータは市場調査会社のLocalyticsの調査結果で、サンクスギビングデー(11月24日)からサイバーマンデー(11月28日)までの5日間のスマホのアクティベーション数を、その前の4週の平均値と比べて、その伸び率を比べたもの。

Localysticsの調査レポートより
Localyticsの調査レポートより

Pixelのアクティベーション数は112%増で、他の主要スマホ・タブレットのどれよりも圧倒的に大きく、一番よく売れているとの印象を受ける。

ただし、Seeking Alphaの記事が指摘するように、これは伸び率であって、絶対的な販売台数ではないことに注意する必要がある。元になる数字が小さければ伸び率は大きくなる。

Seeking Alphaによれば、同期間のPixelの販売台数は53万台に対し、iPhone 7は470万台程度と見られ、圧倒的にiPhone 7の方が多い。

しかしPixelも失敗作などと囁かれているわりにはよく頑張った方だ。今のところはAmazonのFire PhoneやFacebook Phoneほどひどい失敗作ではなかったように見える。

同調査レポートによればこの期間にアクティベートされたPixelのうち、46%がVerizon版、54%がアンロック版とのことだ。

Verizon版はこの期間に定価650ドルのPixelを月10ドルの24回払いで(すなわち60%以上の割り引きで)提供するプロモーションを実施したので、それなりに成果はあったのだろうと推察される。

アンロック版のプロモーションはあまり見かけなかったが、T-Mobileが他社で購入したアンロック版を持ち込めば325ドル返金するというキャンペーンをしていたので、期間的に多少のずれはあるが、ある程度はその効果があったものと見られる。

一方、販売台数で圧倒的に勝利したiPhone 7も、先代の機種に比べると勢いが落ちていることは確かだ。

同調査レポートでは、iPhone 7/7 PlusとiPhone 6s/6s Plusの伸び率も比較している。

Localyticsの調査レポートより
Localyticsの調査レポートより

iPhone 6sと6s Plusは2015年のサンクスギビング週末でそれぞれ36%と29%の伸びを示したのに対し、iPhone 7と7 Plusは2016年の同期間の伸び率がそれぞれ13%と1%に衰えている。

この調査結果についても、上記のSeeking Alphaの記事では、iPhone 7 Plusの販売台数はiPhone 7全体の中でもっと大きな比率を占めているはずだとして、データの信憑性に疑問を投げかけているが、iPhone 7全体として勢いが衰えていることは確かだ。

AppleはiPhone 7の販売不振を受けて、製造台数を減らしているとも報道されている。

iPhoneだけでなくスマホ全体が伸び悩んでいる中で、やはりPixelはよく頑張った方だ。