オリンピックでNBCが不評


オリンピックはNBCで観ないようにと、TechCrunchが呼びかけている。NBCはロンドンオリンピックの公式放映権を持っている。そのNBCを観ないようにとは。

NBCが不評を買っている理由はテレビで競技を生中継しないからだ。競技が行われるのは米国西海岸の時間でいえば夜中の12時頃からお昼頃までの時間帯だ。その間の競技をその夜のゴールデンアワーの時間帯に放映する。

最初は、平日は仕事で観れない人が多いから親切に帰宅後の時間に合わせて放映してくれるのだろうと思っていた。ところがTechCrunchによれば、視聴率を高めるためにわざわざゴールデンアワーに持ってきているのだそうだ。つまりすべてはお金目当てというわけだ。

競技だけでなく開会式もそうだった。生中継だと午後1時頃から始まっていたはずが、その夜の7時半頃から録画で放映された。開会式の様子はネットでほぼリアルタイムに情報が入っていたので、夜観ても新鮮味がない。何だか前の日の新聞を見ているような、紅白歌合戦をお正月に観ているような感じだ。

今回のオリンピックはTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアが普及してからの初めての開催となる。生中継を観ながらソーシャルメディアで感想を述べ合ったり感動や情報を共有するような使い方が期待されていた。生中継されないとそれができなくなる。その辺はNBCはどう考えているのだろう。

もう1つ、不評ネタがある。28日に行われた男子水泳の400メートル個人メドレーで萩野が見事銅メダルを獲得。その表彰式の模様がその日の夜遅くに放映されたのだが、テレビに映ったのは金メダルをとったアメリカのロクテだけ。

銀をとったブラジルのペレイラと銅の萩野がメダルを授与されている間も、ロクテの顔を大映しにしたり、アメリカの国旗や応援しているアメリカ人観客を映すのみで、他の2人の顔も姿も国旗も一切映さないという徹底ぶりだった。

最後に3人が握手をするので、そのときにやっと「やむを得ず」という感じでペレイラの顔はちらっと映ったが、萩野は角度が悪く後ろ姿が一瞬映っただけだった。

アメリカの放送局だからアメリカの選手を中心に映すのは当然だが、せめて表彰式は他の2人や全体も映してほしかった。NBCには失望だ。

おっと、TechCrunchからはNBCを観ないように言われていたのに結局観てしまった。NBCの視聴率上昇に貢献してしまった。申し訳ない。

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