Boostは40億ドルで売れるかも


T-Mobile/Sprintの合併が実現した場合に両社が手放すと約束しているBoost Mobileは、40億ドル程度で売れる可能性が出てきた。

両社の合併に関しては、プリペイド子会社のBoostを売却するなどの譲歩案によりFCCの承認が得られそうな見通しとなったが、司法省がまだ反対の立場を崩しておらず、どうなるかわからない状況だ。

それでも巷ではBoostを買収する話で盛り上がっている。

Reutersによれば、プリペイドブランドのQ Link Wirelessがプライベートエクイティの支援を受けてBoostの買収提案を準備しており、18億ドルから30億ドルを支払う用意があるという。

金額に幅があるのは、Boostの顧客の「質」によって判断するのだそうだ。解約率、使用端末、使っている料金プランなどが判断材料になるそうだ。

独立系投資銀行Cowenのアナリストは、Boostの顧客数を700万件から800万件と見ており、周波数や設備も買収対象に含めるとすると、買収金額は45億ドルになる可能性があるとしている。

プリペイド事業者FreedomPopのCEOのStephen Stokols氏は、プライベートエクイティグループと話をしたところ、Boostの企業価値は将来的には40億ドル程度という数字が出てきたと述べている。

FreedomPopとしてBoostを買収する予定はないが、プライベートエクイティがBoostを買収できた場合に、それと合併して、Boostの資産も含めて統括したいとの意向はあるようだ。

Boostの創業者で、2004年に米国の事業をNextel/Sprintに売り渡したPeter Adderton氏もBoostの買い戻しに興味を示しているが、買収金額についてはコメントしていない。

同氏は規制当局に対し、T-Mobile/Sprintが合併する場合はBoostだけでなく周波数も手放すよう求めている。そうしないとBoostは市場で生き残れないと主張している。

両社が合併した場合にBoostを手離すという約束を守ったとしても、形だけ手放して重要な資産は引き続き保持するという可能性もあるから、気をつけないと。