次期Androidはお菓子じゃない


次期Androidがお菓子の名前でなくなったのは残念だ。

Googleブログの発表文より

Googleは8月22日、次期Androidの名称を「Android 10」にすると発表した。これは大きな方針転換だ。

Androidのコードネームは、これまで、アルファベット順にお菓子の名前が付けられていた。たとえば新しい順ではAndroid 9が「Pie(パイ)」、Android 8.0-8.1は「Oreo(オレオ)」、Android 7.0が「Nougat(ヌガー)」、Android 6.0が「Marshmallow(マシュマロ)」といったように。ちなみにAndroid 1.6では「Donut(ドーナツ)」が採用されている。

次期Androidはアルファベット順では「Q」の番なので、Qで始まるお菓子の名前が付けられることが期待されていたが、残念な結果となった。

お菓子の名前を付けるのをやめた理由として、Googleは「グローバルコミュニティの中で必ずしもみんなが理解できるものではない」とのフィードバックがあったことを挙げている。

たとえば「L」と「R」を区別しない国もある。「Lollipop」と聞いて、「KitKat」の次だとわからない人もいる。「Pie」はお菓子ではないと思う人もいる。「Marshmallow」は美味しいけれど、多くの国で人気のお菓子というわけではない。

グローバルなOSであるためには、世界中の誰にとっても明白で意味がわかるものでなければならない。

それは表向きの理由で、実は単に「ネタ切れ」との見方もある。Qで始まるお菓子なんて思い付かない。Qで始まる食べ物さえ探すのは大変だ。たとえあったとしても、誰も知らないようなものだろう。

一方、お菓子の名前をやめたのは「大人になるため」との見方もある。ZDNetによれば、これはGoogleが大人になろうとしている姿勢の表れだ。もう少し責任感を持ち、他人のことを思い遣る会社になろうとしているのかもしれない。

いずれにしても、Androidにお菓子の名前が付かなくなるのは、寂しいような、普通になったような。日本の韓国への輸出管理のように「普通に戻しただけ」との考えもできるが、お菓子好きの方々からは「けしからん」、「もうAndroidは使わない」、「もうGoogleは使わない」などの声が出て来るかもしれない。

実際問題としては、お菓子の名前が付かなくても何の問題もない。