T-Mobileの「5G」は「4.9G」


T-Mobileが5Gの全国サービスを開始したが、「4.9G」との声が上がっている。

T-Mobileの発表文書より

T-Mobileが600MHz帯の「ローバンド」周波数による5Gの全国サービスを12月2日に開始した。当初12月6日に開始予定だったが、待ち切れなくて早めたようだ。

ハワイのマウイ島で開催されたQualcommのSnapdragon Tech Summitで、T-Mobileがテスト用の5G対応スマホ「OnePlus 7T Pro 5G McLaren」を報道関係者に配って新ネットワークの体験イベントを実施した。

PCMagのリードアナリストのSascha Segan氏がテストしたところ、下り速度は最大300Mbps程度で、4Gの約2倍となったが、この速度は安定せず、たびたび100Mbps以下に落ちてしまったとのことだ。これでは「4.9G」だと評価している。

最高速度を記録したのは、基地局から1.5マイルの距離にあるホテルの部屋で、朝の5時半、おそらく誰もネットワークを使っていないだろうと思われる時刻だ。その時の速度が下り312Mbps、上り51Mbps。

他に何か所か場所を変えて測定したが、それより遅いところばかりで、結局、平均の下り速度は146.94Mbpsとなった。ちなみに他社の5Gの平均下り速度はVerizonが872.97Mbps、AT&Tが762.26Mbps、Sprintは194.73Mbps。

結論としては、T-Mobileのローバンドによる5Gは現状の4Gより速いことは確かだが、やはり速度では「ハイバンド」周波数には敵わない。いわば「良好な4G」といったところだ。

それでもAT&Tの「5GE」よりはマシだとのことだ。