Squareに強敵あらわる


共同購入型クーポンサイトを運営するGrouponが、Squareと同様のモバイル決済事業に参入した。

Groupon Paymentsのホームページより

その名も「Groupon Payments」。Squareと同様にスマホやタブレットにカードリーダーを挿して、クレジットカードをスワイプしてカード払いを受け付ける。翌日にはもう登録した銀行口座に入金されているという。

売り文句は業界最安の手数料。Visa、MasterCard、Discoverのカードは1.8%+15セント、Amexのカードは3%+15セントだ。Squareの手数料2.75%に比べると、これは安い!

サービスが同様のものであれば、手数料が安いに越したことはない。

Grouponの強みは、クーポンサイトに参加している業者を既に多数持っていること。参加事業者を新たに開拓する必要がない。それとクーポンや割引オファーなどとタイアップした多彩な展開が可能なことだ。

Squareにとっては強敵あらわる、といったところだ。対抗して手数料を1.8%位に下げないと、顧客を大量に奪われる可能性大だ。

Grouponはこのところ業績低迷と株価急落で大変だ。それに加えて、インサイダー取引の疑いで株主訴訟の危機にも瀕しており、先行きが危ぶまれていた。Squareへの追随は起死回生のための窮余の策とも言える。

一方、Squareの方はずいぶん調子が良さそうだ。先日シリーズDの資金調達ラウンドを完了し、2億ドルの資金を集めて、時価総額が32億5000万ドル。1年前は従業員数150人、年間処理金額は10億ドルだったのが、現在では従業員数400人以上、年間処理金額は80億ドル以上に成長している。

柳の下にはまだドジョウがいるとのGrouponの見込みはそれほど的外れではなさそうだ。手数料1.8%なら有望だ。

ただし、Grouponの場合はクーポンサイトの運営が本業なので、Grouponにクーポンを提供してくれる業者を優遇するようだ。それ以外の業者には手数料を高くする可能性がある。そんな姑息なことをやるようでは成功はおぼつかない。

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