Quibiがコロナにやられた


ビデオストリーミングのQuibiが新型コロナにやられたそうだ。

QuibiのiOS用アプリ(App Storeより)

そう言えば「Quibi」というストリーミングサービスがあったのをすっかり忘れていた。5-10分の短編のコンテンツがスマホで手軽に視聴できるビデオストリーミングサービス。有名なプロデューサーや俳優が関わっている作品もあるらしい。

今年3月にT-MobileがQuibiと提携し、T-Mobileの顧客はQuibiが無料で視聴できるようになった。早速アプリをダウンロードした。とりあえずアカウントだけ作って、後でゆっくり観ようと思っていた。

ところがそれから2か月以上経つが、一度も視聴しないまま、すっかりQuibiのことを忘れていた。T-Mobileの料金プランを調べていたときにQuibiのことを思い出した。

思い出したはいいが、それからもなかなかゆっくり観る時間がない。短編なのだからそれほど時間がなくても観れるはずだが、そんな短い時間もなかなか取れそうもない。よほど魅力的な内容なら時間がなくても観たいと思うかもしれないが、それほどでもない感じだ。

巷のQuibiの評判はどうなのだろう、と調べてみたら、「散々なスタートを切った」とのThe New York Timesの記事を見つけた。やはりうまく行っていないのか。

Quibiの共同創業者のジェフリー・カッツェンバーグ氏は、かつてWalt Disney Studioのヘッドを務め、DreamWorks SKGを創設したほどの人物。映像業界のプロフェッショナルだ。コンテンツやアプリに問題はないはずだ。同氏によればQuibiはスタートのタイミングが悪かったそうだ。

このサービスは通勤時やお昼休みなど、仕事の合間に少ししか時間が取れない人向けのサービスだ。ところがサービスを開始したときはちょうど新型コロナで外出規制が出て、多くの人が会社に行くどころか、どこへも行かない毎日が始まったところ。

おかげでアプリのダウンロード数も利用者数も伸びず、散々な結果となった。すべてはコロナのせいだ、と同氏は語っている。

果たしてコロナが終息するとQuibiも日の目を見るのか。