濃厚接触者になった(その6)


同じ飛行機に乗っていた乗客の中から陽性者が出たため、濃厚接触者になった件の結末。

新型コロナに関する状況が刻々と変わり、それとともに対応の方針や取り扱いもころころと変わるため、現場では混乱も生じているようだ。

これまでの経緯をまとめると、入国から14日間の待機期間の最初の3日間(3泊4日)を検疫所が指定した宿泊施設である両国のAPAホテルで過ごした。

その間に同じ飛行機の乗客から陽性者が出たことがわかっために濃厚接触者として隔離されることとなり、東京都が指定した隔離施設である品川プリンスに移動して7泊8日を過ごした。

その間に品川プリンスが陽性者用の隔離施設に変更されたため、東京都が指定した別の隔離施設である西新宿のAPAホテルに移動してさらに待機(隔離)期間を全うすることとなった。

品川に移動した際に配布された資料の中に、PCR検査日に関する説明があった。以前は1日おきに検査をしていたが、それを変更して入国後3日目、6日目、10日目、14日目に検査を行い、最後の検査で陰性であればその日に退所でき、その際には公共交通機関を利用して帰宅できるとの説明だった。これによれば入国後14日目には退所できることになる。

ところが配布された別の資料では、濃厚接触した日から14日間経過し、かつ13日目の検査が陰性だった場合に退所できると説明されていた。これによれば退所は入国後14日目または15日目となるが、最後の検査は13日目となり、いずれにしても上記のスケジュールとは整合性がとれない。

上記の資料が一番新しいものらしいので、手違いで古い情報が変更されずに残ってしまったのだろう。念のためホテルの事務局に確認すると、上記の資料のスケジュールで間違いないとのことだった。

上記のスケジュールは西新宿に移動した後も引き継がれた。移動日は6日目に当たっていたため、その日の午前中に品川で検査を受け、その結果を知らされる前に西新宿に移動することとなった。

西新宿に移動した翌日、ホテルの事務局の看護師から電話があり、品川で受けた検査の結果は知らされたかと聞かれたので、知らされていないと答えると、看護師の方で関係機関に問い合わせてくれることとなった。関係機関の間で情報がうまく共有されていないようだった。

その翌日に看護師から電話があり、品川での検査結果は陰性だったと伝えられた。さらに10日目と14日目の検査もあると念を押された。

10日目の検査は予定どおり行われた。西新宿に移動してから初めての検査だった。翌日、結果は陰性だったと知らされた。さらに14日目の検査もあると念を押された。

12日目の夜にホテルの事務局から電話があった。東京都の基準が変更となり、希望すれば隔離期間の満了を待たずに退所できることになったがどうするかとの確認の電話だった。ただし14日目にならないと公共交通機関は利用できないので、早期に退所する場合には家族に迎えにきてもらうか、隔離者用の専用ハイヤーを自分で手配する必要があるとのことだ。

もしかしたら要隔離者が増えて隔離施設の余裕がなくなってきているのかもしれない。できれば元気で陰性の人には早く退所してもらいたいのかもしれない。公共交通機関が利用できるのであれば早期に退所したいところではあるが、高いお金を払ってまで早期に退所したくはない。

早期に退所するとしても13日目、1日待てば公共交通機関が利用できるのであれば、1日待って14日目に退所することにしたいと伝え、了承された。

退所日の前日となった13日目の夕方、ホテルの事務局から退所手続きについて説明があった。10日目のPCR検査で陰性だったので、退所日には検査はしないとのこと。したがって退所することはもう決定で、退所日の午前9時半から10時の間に退所するようにとのことだ。

西新宿では検査をする時刻は午前10時頃で、その結果が出るのは午後か翌日になる。退所日に検査すると、退所は早くても午後になってしまうので、退所日の検査はしないことにしたのだろう。少しでも早く退所してもらいたいとの思いが伝わってきた。

そういうわけで、当初の予定からはずいぶん変更があったが、14日目に無事退所し公共交通機関で帰宅することができた。