不可解なタブレット満足度調査


J.D. Power and Associatesが実施した米国におけるタブレットの顧客満足度調査でSamsungがトップの結果となったが、これはちょっと不可解だ。

同調査は性能(26%)、操作性(22%)、デザイン(19%)、機能(17%)、コスト(16%)の5つの要素について、3,375人のユーザーが評価して付けた点数(1000点満点)を加重平均したもの。

それによると、総合評価はSamsungが835点でトップ、Appleが僅差の833点で第2位だった。

ところが、「Power Circle」という5段階評価で見てみると、Appleは性能、操作性、デザイン、機能の4項目で満点という結果。コストだけが2点で最下位だった。

Power Circleの5段階評価(Fortuneより)

SamsungはコストでかろうじてAppleを上回る4点だったが、それ以外はすべてAppleを下回る。しかもコストは全体の16%の重みしかない。重み付けは別として、単純に5段階評価の点数を合計すると、25点満点のところAppleは22点、Samsungは18点。それが総合評価になると突如としてSamsungが浮上してAppleと満点で並ぶというのはどう考えてもおかしい。

不審に思ったFortuneがJ.D. Powerに問い質して得た回答では、1000点満点の得点による評価は絶対評価、5段階評価は相対評価なので、必ずしも一致しないとした上で、要するにコストの得点差が大き過ぎて、他の項目の得点差を無意味にしてしまったということのようだ。

これで顧客満足度が適切に表されているのかどうかについてはまだ十分納得がいかないが、要するにiPadに対して、モノはいいが価格が高過ぎるという評価が下されたということ。Appleは価格面でもっと努力をしてほしいとの期待を込めての評価と理解したい。

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