T-Mobileのアンキャリア第10弾は「ビデオざんまい」


T-Mobileが11月10日、ロサンゼルスで開催したイベントで、アンキャリア施策の第10弾「Un-carrier X(テン)」を発表した。ビデオストリーミングサービスのデータが無料になる「Binge On」が目玉だ。

Un-carrier X発表のUstream映像より
「Un-carrier X」発表のUstream映像より

「Binge On」は主要なビデオストリーミングサービスがデータ使用量を気にすることなく視聴できる。まさに「ビデオざんまい」という言葉がぴったりだ。

開始は11月15日。当初はNetflix、Hulu、ESPN、HBO、Sling TVなど、24のビデオストリーミングサービスが対象となるが、今後続々と追加する予定。

映像はT-Mobile独自の技術によりモバイル視聴用に最適化されるので、「DVD画質」(480p)になるが、スマホで視聴するには十分だろう。データ無料の対象にならないビデオを視聴する場合でもこれまでより3倍の量を視聴できるという。

高画質で視たい場合はアカウントで「Binge On」をオフにすればいい。オン/オフはユーザが随時選択できる。

T-Mobileはこれまでに音楽ストリーミングのデータが無料になる「Music Freedom」を提供していたが、ビデオストリーミングのデータが使い放題になるのは初めてで、とてもインパクトがある。

ところで、対象サービスの中にVerizonのgo90やAT&T傘下のDirecTVも入っているのが面白い。YouTubeはまだ入っていないがこれも入れる方向でGoogleと協議中。

T-Mobileのジョン・レジャーCEOは、発表の場でVerizonのgo90に触れ、Verizonがgo90を導入したのは、ビデオでデータをたくさん使わせて、より高額なプランに移行させ、アカウント当たりの利用額(ARPA)を上げることが狙いだと述べていた。

T-Mobileがそれを挫こうというわけだが、Verizonにはまだ広告で儲ける道が残っている。