哀れなキャリアは


TechCrunchが哀れなキャリアと評するのはT-Mobile。Sprintの子会社Virgin Mobile USAがプリペイドのiPhoneを販売することになったからだ。

AT&T、Verizon、Sprintと次々に大手キャリアがiPhoneを販売。第8位のC Spireまでもが参戦。ついにはプリペイドのCricket Wirelessが6月22日から販売すると発表。そしてプリペイドの2番手としてVirgin Mobileが7月1日から販売する見通しとなった。下位の事業者が続々と参戦する中、T-Mobileが取り残されているという哀れな状況だ。

プリペイドiPhoneの競争も見ものだ。MarketWatchによると、販売地域ではCricketよりもVirginの方が有利なようだ。Cricketの販売地域は親ネットワークのLeap Wirelessの提供地域に左右されるので、カバーする人口は6000万人。米国の全人口の20%だ。それに引き換えVirginの販売地域はSprintのネットワークがカバーする2億7800万人。ほぼ全人口をカバーできる。

Cricketは既にiPhone用の料金(iPhone 4S 16Gで499.99ドル。月額55ドル)を発表しているが、Virginはまだだ。Virginには既存の料金プランに月額35ドルでデータ使い放題というのがあるが、これがiPhoneにも適用されるかどうかもまだわからない。適用されればかなりインパクトは大きい。

いずれにしてもVirginには頑張ってもらわないと困る。SprintとしてはAppleに4年間で155億ドルも支払わなければならない義務があるから大変だ。大赤字のSprintが大黒字のAppleにこんなに支払わないといけないとは。

お金のあるところにお金が集まるという資本主義の摂理。哀れなのはT-Mobileだけではなさそうだ。

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