食事の出前サービスのMuncheryが提供地域を大幅に縮小する。
Mucheryは自社で雇ったシェフが調理した食事を配達するタイプの出前サービスを提供している。
この業界は全体的にマージンが薄くて、ビジネスとして成り立たせるのが難しいようで、同様のタイプの出前サービスを提供していたSprigは2017年5月に、SpoonRocketは2016年3月に、それぞれ撤退している。
Muncheryは完全撤退には至っていないが、このほど提供地域を大幅に縮小し、ニューヨークを始めとする東海岸とシアトルを始めとする西海岸北部でのサービスを5月10日をもって終了した。
また、ロサンゼルスやサンディエゴを含む南カリフォルニア地域のサービスを6月8日に終了する。
今後は本社のあるサンフランシスコとその周辺に集中して、短期的に利益を出すよう努めるとともに長期的な存続可能性を探る。
同社は2011年4月に設立されて以来、これまでに調達した1億2,540万ドルの資金の大半を使い果たしたようだ。事業縮小に伴い全従業員の約30%に当たるが257人が解雇された。
一方、既存のレストランなどと提携して、他社の調理した食事を配達するタイプのサービスはまだ元気がいい。
業界トップのGrubHubは2017年8月時点の市場シェアは60%。そこへUber EatsやDoorDashなどが攻勢をかけており、徐々にシェアを奪っているという状況だ。
今後、ますますの競争激化が予想されるが、それだけビジネスとして成り立つ可能性も大きいと見込まれているようだ。