T-Mobile/Sprintの合併でeSIMが促進される


T-Mobile/Sprintの合併により、eSIMの利用が促進されると期待されている。

The Vergeによれば、司法省は両社の合併を承認する条件の一部として、新生T-MobileとDishに対し、eSIMをサポートすることを義務付けた。

通常はスマホでキャリア変更するときは、物理的なSIMカードを抜き差ししないといけないが、eSIMをサポートしているスマホでは物理的なSIMカードを抜き差しすることなく、ソフトウエア上の変更だけでキャリア変更が行える。

これにより、利用者はキャリアを変更することが容易になり、競争が促進されて消費者にメリットをもたらすとの考えだ。

ただ、スマホがeSIMをサポートしたとしても、キャリアがサポートしなければ、相変わらず物理的なSIMの抜き差しが必要な状態は変わらない。

実際、AppleはiPhone XS/XS Max/XRでeSIMをサポートしたが、米国のキャリアはしばらくサポートしなかったため、しばらくはiPhoneのeSIM機能が使えない状態が続いた。

AT&TとVerizonがeSIMに対応したのは2018年12月のことだ。その時点ではT-Mobileも対応する計画はあるが実施に至っていない状況で、Sprintはいつ頃対応するのかさえわからなかったという状況。

今回、司法省がeSIMのサポートを義務付けたのは、端末がeSIMをサポートしている場合にはキャリアもサポートしなければならないというもので、そもそもスマホがeSIMをサポートしていなければキャリアもサポートのしようがない。

それでも、スマホがサポートしている場合にはキャリアのサポートが努力目標ではなく義務化されたことは大きな前進だとしている。

もっとも、キャリア変更のハードルとなっているのはSIMカードだけではないので、過度の期待は禁物だ。