AT&TはHBO Maxを特別扱いしない


AT&TはHBO Maxのデータを特別扱いしないこととなった。

HBO MaxのiPhone用アプリ(App Storeより)

AT&Tは3月25日から「データ無料のTV」は提供しない、と顧客に通知した。

HBO Maxを視聴したときに発生するデータは、現状ではAT&Tのワイヤレスサービスにおけるデータの月々の許容量の対象としてはカウントしていないので、「データ無料」という扱いになっていたが、今後はカウントすることになった。

インターネット上を流れるデータを差別してはいけないという「ネット中立性ルール」はオバマ政権のときに制定されたが、トランプ政権で撤廃されたため、現状では差別してもいいことになっている。

これは連邦レベルの規制であって、州レベルではこれと異なる規制を制定することができるとの理解から、カリフォルニア州は2018年にネット中立性ルールを復活した。

これに対して、AT&TやVerizonなどが訴えを起こしていたが、連邦地裁が2月にカリフォルニア州の主張を支持する判断を下した。すなわち、連邦ではデータを差別してもいいと言っているが、カリフォルニア州では差別してはいけないことになった。

これを受けて、AT&Tは今後はHBO Maxを特別扱いしないことにしたわけだが、インターネット上では州境は存在しないため、全米の顧客に適用することとしている。