Lumia 900の陰に隠れるTitan II


今年1月のラスベガス・CESでLumia 900と同時に発表されて、4月8日に同時に発売されたHTCの4G LTE対応最新Windowsスマホ「Titan II」。因縁のライバルともいえるLumia 900に比べると影が薄い。テレビCMも街角広告も見かけない。静かにAT&TショップのLumia 900コーナーの片隅に佇むのみ。

名前が大陸間弾道ミサイルと一緒なので、性能もさぞかしすごいのではないかと気になる。

CNETがLumia 900とTitan IIの比較をしている。

CNETより

評価は次のとおり。

– デザイン

Titan IIはLumia 900に比べてやや大きいがほとんど変わらない。厚さもほとんど同じ。Titan IIの方がボタンが多い。背面にゴム製のくぼみがあり、グリップが良い。(CNETの筆者)個人的にはLumia 900のシアンとホワイトが好みだ。ブラックはちょっと地味だ。Titan IIも決して悪くはないが。

– 画面

どちらもWVGA(800 x 480ピクセル)だが、二つの点でLumia 900に軍配。まず、画面が比較的小さい(Lumia 900は4.3インチ、Titan IIは4.7インチ)にも関わらず(または小さいが故に)、シャープさはLumia 900の方が優れている。さらにLumia 900のAMOLEDスクリーンの材質やClearBlackディスプレイ技術により、黒色がより黒く、その分他の色が引き立つ。二つ並べてみると、Lumia 900の方がリッチで、ディープで、ずっと活き活きした感じだ。Titan IIの画面が標準より劣るというわけではなく、これはこれでいいのだが、色が比較的引き立たないというだけだ。

– カメラ

Titan IIの16メガピクセルカメラはLumia 900に対する唯一の優位点と言ってもよい。両方の写真を比べてみると、Lumia 900の方が黄色っぽく、Titan IIは青味がかっている。おそらくTitan IIの方が実際の色に近い。さらに、Titan IIの写真の方が暗く、色相が豊富だ。特に室内の写真の場合にそれが際立つ。Lumia 900の8メガピクセルのカールツァイスレンズは焦点範囲が広い。これは好みで、人物写真など焦点範囲が狭い方がいいという場合もあるだろう。

またTitan IIは写真の詳細設定オプションが充実している。パノラマモード、連写撮影、豊富な効果、笑顔認識、赤目補正などもある。この点ではTitan IIに軍配が上がる。もちろん、このようなオプションがどれだけ意味を持つかは個人によって異なるが、写真にうるさい人にとってはTitan IIの方が満足度は大きいはず。

– 価格

Titan IIの199.99ドル(2年契約)という価格は、最近のスマホの標準からすれば高くはない。他のスマホでは200ドルから300ドルの間の価格設定が多い。一方、Lumia 900の99.99ドルは価格破壊レベルだ。価格はキャリアとメーカーの交渉で決まるが、Lumia 900に関しては積極的な低価格路線ということで両者が一致したものということができる。

– 結論

デザイン、画面、カメラ、価格を総合すると、Lumia 900が優位という結果になった。カメラの品質はもちろん大切だが、日常生活レベルではLumia 900で十分だ。

Lumia 900と比較しなければTitan IIも十分いい評価がなされていただろうに、ちょっと不運な境遇だ。

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