Verizonを脅かすBYOD攻勢


BYOD攻勢がVerizonを脅かしているというが、今のところは影響は出ていないようだ。

他社から乗り換えた顧客に対し既存の端末を持ち込んで使うことを許容するBYOD(Bring Your Own Device)攻勢がVerizonを脅かしていると、FierceWirelessが伝えている。

最近はスマホを分割払いで購入するユーザが増えていることもあり、スマホを長く使い続ける人が増えている。分割払いは残債を払い終えると端末代金の支払いがなくなる分、月々の支払額が減るので、長く使えば使うほどお得になる。

これに伴い、このところ、今持っている端末を他社のネットワークに持ち込んで使える「BYOD」を謳い文句にしたプロモーションが相次いでいる。

たとえばComcastはワイヤレスサービス「Xfinity Mobile」でBYODを許容した。まずはiPhoneでスタートし、年内に他の端末にも拡大するとしている。

またSprintは、Verizonで使っている端末を持ち込んでSprintに乗り換えると無制限プランの月額料金が1年間無料になるというプロモーションを実施している。期間限定と言いながら、いつまでもやっている。

VerizonのiPhoneはSIMロックがかかっていないことや他社のネットワークでも使える場合が多いことも、BYODの攻撃対象になりやすいということもある。Verizonの端末は他社のネットワークでも使えることが多いが、他社の端末はVerizonのネットワークでは使えない場合が多い。すなわち、既存の端末を使う場合、Verizonから他社には乗り換えやすく、その逆は難しいという状況だ。

Verizon危うし、と思いきや、Verizonの2017年第4四半期の顧客獲得結果は、意外にも好調だ。ポストペイドで117.4万件の純増、ポストペイドの電話は43.1万件の純増、ポストペイドのスマホは64.7万件の純増。前年同期はポストペイドのスマホが45.6万件の純増だったから、これは紛れもなく好調だ。

Verizonによれば、好調だったのは無制限プランとベストネットワークが合体した結果だとしている。今のところBYODの影響はないようだ。

これから影響が出てくるのかどうか見守ることとしたい。