太陽光発電の効率性を上げるレンズが開発された。

スタンフォード大の研究者が、太陽光発電の効率性を上げるレンズを開発した。ピラミッドを逆さまにしたような形のレンズ「Axially Graded Index Lens」(略称「AGILE」)。
単体でもなかなか美しいのでこのまま置物にしてもいいくらいだが、実際に使用する際には側面は金属の反射板で覆われるのでそれほど見栄えはしなくなる。
これを従来のソーラーパネルの上に取り付けることで、底面積の3倍の直射光を取り込むことができるほか、曇り空などの弱まった「散光」も取り込むことができるので、効率性が大幅に向上するとのことだ。
ただし、今のところはまだ実用化の計画はないそうだ。
たとえ実用化されたとしても、ソーラーパネルの使用枚数は減らせるかもしれないが、形状から言って設置面積を減らすことは難しそうだ。
太陽光発電は、今のところ効率性がなかなか向上しない中で収益性ばかり求められ、設置面積がどんどん広がっている。それにより多くの山林や自然が破壊され、安全性が蔑ろにされ、災害を引き起こす原因になっているとの指摘もある。
1年前の熱海の大規模な土砂崩れも、崩落起点付近のメガソーラー施設が原因ではないかとの声も出ているが、はっきりした原因究明はできていないまま、闇に葬られようとしている。
まずは安全性を最優先してその原因究明を進めてもらいたいものだが、効率性から言えば、できればもっと設置面積を小さくするような研究開発をしてもらえるといいのではないか。