ゴミの分別はしなくていい


ホテル客室のゴミ箱に「ゴミの分別は」しなくていいとの注意書きがあった。

アリゾナ州のとあるホテル。客室内のゴミ箱に「リサイクルを再考、全部ひとつに」との注意書きがあった。要するに、ゴミの分別はしなくていい、全部のゴミを同じゴミ箱に捨ててよいとの趣旨。

とうとう、ゴミの分別はしなくていい世の中になったかと、一瞬喜んだが、よく読むと、まったくゴミの分別をしないわけではなさそうだ。ゴミの種類としてTrash、Garbage、Landfill、Recyclingがあり、その分別は後でやるので客がやる必要はないということだ。

こんな注意書きを見たのは初めてだ。今までホテルに泊まって、ゴミを分別しなくていいとはっきりと言われたことはない。ただ、逆にゴミを分別するようにと言われた記憶もないような気がする。

日本のホテルに泊まったときに、ベットボトルは別の袋に入れるようにと言われたことがあるような気がするが、その他のゴミ、たとえば燃えるゴミと燃えないゴミを分別するようにと言われたことはないし、ホテルの客室にゴミの種類に応じたゴミ箱が用意されているのを見かけたこともないような気がする。

ゴミをどのように分別するかは国や地域によってさまざまで、同じ国の中でも市町村によっても違いがあり、住民でも混乱するほどなので、まして旅行者が初めて訪れた土地でゴミ捨てのルールをきちんと守るのは難しい。

だから、基本的にはホテルの客室では客がゴミの分別をする必要はないのではないかと思っている。特に言われれば分別するが、何も言われなければ分別しないということでいいのではないか。

それをあえて上記のような注意書きをするということは、まったく意味のない注意書きをしていることに気がついていないのか、または何か別に深い意味があるのか。

ゴミの分別をしなくていい世の中が来ることを期待したい。