超音波で充電する


携帯端末を超音波で充電する技術が登場した。コードレスで空中を伝って充電できるので、端末を持ったまま充電しながら部屋の中を動き回ることができる。

New York Timesより
New York Timesより

New York Timesが紹介している。これを開発したのはペンシルベニア大学で宇宙生物学を研究しているMerredith Perryさん。本来の研究目的は他の惑星にいる生物を探し出すことだった。

ところがその研究中に、偶然に携帯端末を超音波で充電できる原理を見つけ出してしまった。まさに「セレンディピティ」だ。

電気を超音波に変換し、厚さが5ミリもないほどの薄い板から超音波を発振し、携帯端末のアンテナで受けた超音波を電気に変えて充電する。

この技術を使った消費者向けの充電器を開発する会社「uBeam」を設立した。2年以内の商用化を目指す。一般家庭のほかにレストランやホテルなどにも販売する。コーヒーショップなどで「無料Wi-Fi」の他に「無料uBeam」も表示されるようになると豊富を語る。

この技術が使えるようになると、部屋の中を動き回りながら充電ができるというメリットの他に、携帯端末側のバッテリーが小さくて済むというメリットがあり、端末の小型化、軽量化にも役に立つ。

ただしWi-Fiと違って超音波は壁を突き抜けることはできないので、発振器のある部屋の中でしか充電はできない。いくつも部屋がある建物だと、部屋ごとに発振器を設置する必要がある。

どうせならWi-Fiで充電ができないものか。ついでに3GやLTEなどでも充電できるようにすればいいのに、と前々から思っていたが、これはなかなか実現が難しいようだ。

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