T-Mobileが旧プラン顧客を新プランに強制移行


T-Mobileが旧プランの顧客を新プランに強制的に移行しようとしている。

T-Mobileは旧プランを利用している顧客を最新のプランに強制的に移行しようとしていることが社内文書で明らかになった、とCNETが報じた。その元情報の1つがThe Mobile Reportの記事。

移行の対象となる旧プランは、One、Simple Choice、Magenta、Magenta 55+。これがそれぞれ、Go5G、MagentaまたはEssentials Select、Go5G、Go5G 55となる。

The Mobile Reportより

新プランは旧プランよりも何某かのメリットが大きくなる部分はあるものの、基本的には月額料金が高くなるように仕組まれているので、事実上の値上げとなる。

対象顧客には10月17日から順次通知が送られる。実施はT-Mobileは11月からで、各顧客のビリングサイクルの初日から適用される。

なお、顧客が望めば旧プランを維持することもできるとされているが、そのためにはカスタマーサービスに連絡しなければならず、もし顧客側で何もアクションを取らないと自動的に新プランに移行するということなので、油断もスキもあったものではない。

この情報が広まるにつれ誤情報も拡散するようになり、従業員や顧客の不安や混乱も大きくなったことから、T-Mobileは明確化のために改めて社内文書を発出した。

新たに判明したところによれば、対象プランのすべての顧客を移行するわけではなく、一部のわずかな顧客だけが対象となり、影響を受けるのは全顧客の1%にすぎないそうだ。

1%とは言え、T-Mobileのポストペイドの全顧客は1億件近くあるので、100万件くらいの顧客が影響を受ける可能性がある。どういう基準で対象顧客が選ばれるのか、詳細は不明であることから、依然として不安はなくなっていない。対象顧客にならないことを祈るばかりだ。

たしかT-Mobileは「アンキャリア」施策の一環で、顧客が同じプランにとどまる限り料金を値下げすることはあっても値上げすることはない、と言い切っていたはずだが、このような形で事実上の値上げをするとは、誠に「アンキャリア」らしからぬ動きだ。