Uberの雇用がすごいことに


2016年中にUberが新規に雇用した従業員数は、Appleに並び、FacebookやTeslaを上回るという、すごいことになっている。

The Informationより
The Informationより

The Informationによると、2016年中の新規雇用数のトップはAmazonの10.58万人、第2位はAlphabetの1万人弱、3位にUber、Apple、Salesforceが6,000人で並んでいる。FacebookやTeslaがその後に続いている。

これは各社がSEC(証券取引所)に報告した数なので、ベースがまったく同じではない。ほとんどの会社はフルタイムの従業員のみを報告しているが、Amazonはパートタイムも含めている。それにしても桁違いに多い。

Uberの雇用数が意外に多いのには驚きだ。2016年中に従業員を6,000人追加して全従業員が12,000人になった。

さらに驚いたことに、Uberの新規雇用数にはドライバーが含まれていないことだ。Uberのドライバーは請負人とされ、ここで言う従業員には含まれていない。ドライバー以外で従業員をこんなに増やしているというのは驚きだ。

Uberによれば、増えた従業員のほとんどは運用部門、プロダクト部門、エンジニアリング部門、国際部門の要員だと、The Informationが伝えている。

ところで、従業員の大量雇用との関係は定かではないが、Uberは最近、さまざまなトラブルに見舞われている。経営幹部がさまざまな理由で続々と辞めている。

Googleの自動運転車に関する秘密情報を盗んだとして、Alphabet傘下のWaymoと訴訟にもなっている。情報を盗んだとされる元Googleの自動運転技術エンジニアのAnthony Levandowski氏もUberを解雇された。

その他にも、規制当局との対立、SNS上でのUber削除キャンペーン(#DeleteUber)、社内のセクハラ問題、等々。

財務的にも良好とは言えない。Bloombergによれば、2016年のUberの正味売上(売上からドライバーへの支払いを除く)は65億ドルで、純損失が28億ドル。2009年の創業以来、累積赤字は80億ドル。手元現金は70億ドル。

こんな会社でもIPOができるとしたら、すごいことだ。