Verizonがデータシェアプラン「Share Everything Plan」をCMで宣伝している。ただしまだYouTube版で見たのみでテレビでは見ていない。

6月28日から実施されるこの新プランは、通話とテキスト(SMS)が無制限、データは月間1GBで50ドル、2GBで60ドル、4GBで70ドル、6GBで80ドル、8GBで90ドル、10GBで100ドルまでの中から選べ、端末10台までシェアできる。月々の超過分は1GBあたり15ドル、10GB以上必要なら2GBあたり10ドル単位で設定可能。端末毎の月額基本料として、スマホは40ドル、旧式携帯は30ドル、モバイルホットスポットなどは20ドル、タブレットは10ドルが1台ごとに別途かかる。
家族が多勢いるか端末をたくさん持っていて、通話やテキストを使いまくっているようなケースではメリットがあるようだ。家族でデータをシェアできるプランは以前から待ち望まれていた。それがいよいよ現実のものとなる。
ところが、ユーザーの反応は良くない。まったく良くない。あんなに待望されていたプランのはずなのに。何がいけなかったのだろう。
ユーザーの声をいくつか紹介すると。
– 無制限の通話とテキストが必ず付いてくるのは余計だ。通話やテキストはあまり使わない人もいるのだから、通話分数に上限のあるもっと安いプランも用意すべき。
– 1GBで50ドルというのは高過ぎる。10人でシェアするとしたら、シングルベッドに10人で寝るようなものだ。
– 実質的に値上になる。時代とともに技術は進歩して値段は安くなるのが当然だ。もし高くなるとしたら時代に逆行している。
– スマホの月額基本料が1台40ドルというのは高過ぎる。タブレットと同じ10ドルでいいではないか。データの使い方は同じはず。端末の種類で差を設ける意味がどこにあるのか。
– プリペイドに変えようと思う。
– Sprintに変えようと思う。
要するに新プランの料金は高い、現状より値上になる、ということが不満の大きな要因だ。
それ以外に、既存の無制限データを利用しているユーザーにはもっと難しい選択が迫られる。機種変更の際に、引き続き無制限データを使い続けたければ端末は定価で買わないといけないことになっている。定価といえば、600ドルとか700ドルとか。それが嫌なら新プランか個々の回線毎の従量プランを選ぶしかなくなる。つまり無制限データを手放さないといけなくなる。
端末を定価で買うか、無制限データを手放すか、それが問題だ。
今まで無制限データが使えるからVerizonを継続して使ってきたというユーザーは多いはず。無制限データを手放すのなら、Verizonに忠実な顧客であり続ける必要はなくなる。
というわけで、新プランはこれを機会に顧客がどっと流出する危険性をはらんでいる。この新プランの影響を関係者は固唾を呑んで見守っている。
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