不可能なハンバーガーを食べてみた


「不可能」と言われるハンバーガーを食べてみた。

Impossible Burger」は植物由来の人工肉で作ったパテの入ったハンバーガー。

「地球を救う」ためにImpossible Foodsという企業が開発したもの。動物の肉を食べるために家畜などを飼育することは環境破壊につながり、水などの資源も大量に消費し、終いには地球を滅ぼすことになるとの考えから、植物を食べるようにしようというもの。

とは言え、野菜ばかりでは物足りないし、飽きる。やっぱり肉が食べたい、という人のために、植物から「肉」を作ることにした。

肉がなぜ美味しいのかを徹底的に研究し、代用の材料で再現した。最初は不可能と思われたが、見事にやってのけた。

ハンバーガー用のパテの他にミートボールやタコス・ビザ用の人工肉も作って、レストランなどに卸している。

このハンバーガーが近所のレストランで食べられるというので、行ってみた。

Maverick Jack’sというレストラン。

このレストランは、メニューのほとんどがハンバーガーだが、飲み物や他の食べ物もあるとの看板が掲示されていた。

「不可能」なハンバーガーもあるが、普通のハンバーガーもあり、食べ比べができる。

ハンバーガーにフレンチポテトかサラダが付いて、普通のハンバーガーなら12ドル50セントのところ、「不可能」なハンバーガーは16ドルもする。開発費が相当かかっているのだろう。

 

パテの他にレタス、玉ねぎ、ピクルスが挟まっている。見かけは普通のハンバーガーと変わらない。「Impossible」の旗が立っていなければ、普通のハンバーガーと見分けがつかない。

食べた感触は、普通のハンバーガーとちょっと違う気がするが、肉でないとは言い難い。何も知らずに食べたら、「これは肉だ」と思うに違いない。植物から作ったとは思えない。豆腐やおからで作るハンバーグよりも噛みごたえがあって肉に近い気がする。

味は正直なところ、特別美味しいというほどではなかったが、普通に美味しいハンバーガーだった。

何よりも、これを開発するためにものすごい労力がかかっているのだろうと考えると、有り難さが湧き上がってきた。

これで地球が救えるのなら、ときどき食べることで協力したい。