UberがPostmatesを買収


UberがPostmatesを買収することで合意した。

Postmatesのホームページより

UberはPostmatesを26.5億ドルで買収することで合意に至った、と両社が7月6日に発表した。全額株式交換方式で行う。

コロナ禍の影響でフードデリバリー業界は利用が増えて活性化しているとはいえ、競争は激化しており、事業者の収益性は厳しい。

Uberは本業のライドシェアリングの落ち込みをフードデリバリーでカバーすべく、Grubhubを買収してUber Eatsを増強する方向で協議していたが、欧州のデリバリー大手がGrubhub買収に名乗りを上げ、買収競争になっていた。

結局、反トラスト法上の観点でUberのGrubhub買収は困難となり、欧州のJust Eat TakeawayがGrubhubを買収することで6月10日に合意に至った。

Uberとしては、負けられない戦いに負けてしまった形となり、「仕方なく」Grubhubよりも小規模のPostmatesを買収する方向で協議し、トントン拍子に話が進み合意に至ったという次第だ。

Uber EatsとPostmatesは地理的にも顧客層的にもあまり重複していないので、統合の効果は大きいとしている。

買収後も少なくとも当面はPostmatesのブランドやアプリ・サービスはUber Eatsとは別に存続させることとしているが、共通部門は統合し、ドライバーも両方のサービスのデリバリーが行えるようにする。

調査会社のEdison Trendsによれば、フードデリバリー市場におけるシェアは、PostmatesとUber Eatsを合わせて37%となり、首位のDoorDash(45%)には及ばないが、3位のGrubhub(17%)を少し引き離すことになる、とThe New York Timesが伝えている。

通信業界のみならず、フードデリバリー業界においても、4社から3社の体制で新たな競争がスタートした。