T-Mobileが「#5GforAll」施策を開始


T-Mobileが5Gの普及拡大と地方創生を図る「#5GforAll」施策を開始した。

T-Mobileは4月7日、新たな「アンキャリア」施策として、「#5GforAll」を開始したと発表した。アメリカ人のスマホ、家庭のインターネット、そして地方の小都市を5Gにアップグレードするとしている。

T-Mobileによれば、5Gは歴史上最も騒がれている最新技術で、我々の生活を変革すると何年も前から言われているにもかかわらず、未だにほとんどの人が5Gの超高速や高性能を体験したことがないというのが実情だ。

T-Mobileがそれを変えると宣言した。新施策の内容は主に以下の4項目。

  • 5Gスマホへの無料アップグレード
    Galaxy A32 5Gの本体代金が無料になる。ただし既存の電話機を下取りに出す必要がある。これでは完全に無料とは言えないが、古いスマホでもガラケーでも、どんな携帯電話機でも、正常に動作する状態ならオーケーだ。
  • 5Gが使える無制限プランへの無料アップグレード
    現在データが無制限でないポストペイドプランを利用している顧客にはすべて無制限プランに無料で変更可能にする。もちろん5Gデータも無制限に利用できる。現在他社を使っている顧客には他社のプラン料金と同じかそれよりも安い料金で無制限プランを提供する。
  • 固定5Gの開始
    固定インターネットの「Home Internet」はこれまでLTEにより提供してきたが、5Gによるサービスを開始する。これにより3,000万世帯が固定5Gを利用できるようになるとしている。料金は5Gルータ込みで月額60ドル。
  • 「Hometown」施策で地方の小都市を活性化
    地方の小都市を5Gネットワークでカバーするとともに、新規に数百店に及ぶショップを開設して5,000人の雇用を生み出す。ショップを開設できない地域には「Hometown Experts」という専門家を2,500の町村に2,500人配置し、ショップと同等のサービスやサポートを行う体制とする。

またこれに関連して、T-Mobileはさらに4月8日には、地方創生を図る「Hometown Techover」コンテストも開始した。人口5万人以下の町村を対象に、固定5Gサービスの100世帯への1年間無料提供などを含め、総額300万ドル相当のさまざまな支援をを行い、変革・活性化のモデルケースにする。ただし対象は1つの町村のみで、コンペで選定する。我こそはと思う町村のエントリーを特設サイトで受け付けている。

どうやらT-Mobileは5Gで優位性を確保している間に、特に地方を中心に、できるだけ顧客を取り込む算段のようだ。