Sprintに広告マンを奪われたVerizonがCMで反撃した。そのあと、VerizonとSprintのCEOとの間でちょっとした小競り合いがあった。
PRWeekがその様子を伝えている。
元はと言えば、かつてVerizonで働いていた「広告マン」のポール・マルカレリ氏をSprintが引き抜いて、「ポールが乗り換えた」というCMを流したのが原因だ。
これに対し、Verizonは6月19日のNBA決勝戦で、ジェイミー・フォックスを起用したCM「I Got Verizon」を流した。

オレンジ色のスーツと帽子に白いひげとレゲエのヘアスタイルという異様な外見の老人が、自分は「過去」で息子は「未来」だとわけのわからないことを言う。
AT&TよりもVerizonがいいと言っている(Sprintは出てこない)。今どきのネットワークは「聞こえるかい?」ではなく、「見えるかい?」で選ぶなどと言っているようだ。
このCMのどこが面白いのかはよくわからないが、ウケる人にはひどくウケるらしい。
Verizonはその上Twitterで、「Yo(やあ)、Sprint、おたくのトラブル率はVerizonよりも3倍も多いそうじゃないか」とツイートした。
それから1日半後、Sprintのマルセロ・クラウレCEOがTwitterで、4部作のツイートでVerizonを攻撃した。
まず、「Yo」という呼びかけは友人からしか受け付けていないと断りを入れた上で、Verizonの顧客がSprintに乗り換えて50%節約するのを助けていることを強調し、Verizonのデータの根拠について疑問を投げかける。
また、Verizonのネットワークがそれほど速くないので広告から「最速」を削除するよう指導された事実を紹介し、この次はきちんとNielsenやRouteMetricsの調査結果に基づいて、わずかな品質の差が2倍の料金差になる理由を説明するようにともアドバイス。
これに対しVerizonは、クラウレ氏が最初の反応をするまでに1日半もかかったことを取り上げ、「おたくのネットワークのように遅いね」とコメント。
クラウレ氏は、「おたくの広告のことは誰も話題にしていなかったからね。今日初めて聞いたもんで」と弁明。SprintのポールのCMはインプレッション(広告の表示回数)が10億回を超えたことを暗に自慢。
Sprintはまた、「遅れてごめん、Verizonからの乗り換え顧客を受け入れるのに忙しくて」とも弁明し、乗換顧客のレポートを公表した方がいいかなと挑発。
この様子をフォローしていたユーザが、VerizonのCEOは出てこないのかなとコメント。
そういうわけで形勢はVerizonがやや不利といった状況だが、それにしてもジェイミーのCMのどこがそんなに面白いのかが気になる。